ヴィアマーレ

ぶっちゃけ!ダイビング器材って買うべき?

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基本的には全てのダイビング器材を自前で揃えることが理想です!

 

スクーバダイビングはダイビング器材という道具に依存する活動なので、安全、かつ快適なダイビングを楽しむためには、全ての器材を自前でそろえて自分の器材に慣れるのがスキル上達の早道ですし、安全にダイビングするための理想形ではあります。

バブル期から10年ぐらい前までには悪徳ダイビングショップがフリーペーパーやチラシで激安の講習費用や、体験ダイビングを謳って集客しては囲い込んで、高額な器材のフルセットをローンで購入させられるというケースはよく耳にしました。そう言った悪徳ショップでは今でも無くなったわけではないのでご注意ください。

要は自分の予算と必要に応じて、無理せずに優先される器材から少しづつ揃えていけば十分なのです。

 

それぞれのダイビング器材ついて揃えるべき優先順位からその必要性を吟味してみましょう。

 

優先順位1位:スノーケル&レギュレータのマウスピース

 

最近でこそこのコロナ禍で器材の消毒が重視されてはきましたが、これまでのダイビング業界がはっきり言って異常でした。正直なところ誰が前に使ったかわからないマウスピースやスノーケルを平気で使える日本人の感覚もどうかとは思うのですが、今でも修学旅行の体験ダイビングなどでは人数を回すことで精一杯なのでレギュレーターなんて使い回しに決まってます。

当店ではすでにもう10年以上前から、感染症や衛生管理に鑑み歯科医師の指導の下、スノーケルやレギュレーターのマウスピースの熱湯消毒を都度行ってきました。他の器材はともかく、口にするマウスピースはアルコール消毒程度では不十分で熱湯消毒が必須と言われています。

体験ダイビングならともかく、認定ダイバーであるならばレギュレーターを買う余裕はなくても、せめて、自分の身を守るためにもマイマウスピースとスノーケルだけは自前で準備しておくべきでしょう。

マウスピースにも少し高価ではありますが熱湯で柔らかくした上で自分の歯形に合わせて成形できるものや、クッション性などに工夫を凝らしたさまざまなマウスピースがあります。当店にはマウスピースの在庫も種類も結構準備しておりますのでマイマウピーをお持ちでない方はぜひ購入いただけたらと思います。

 

優先順位2位:スーツ

 

真夏の水温の高い時であればレンタルのスーツで十分かもしれません。が、少しでも水温が下がってくるとさすがに寒くなってくるものです。レンタルスーツは標準体型を基本とする吊るしのスーツなのでどうしても保温性に無理が出てきます。

ウェットスーツは基本的にオーダーメイドで自分の体型にぴったりあったスーツを調達することで、沖縄あたりの海では5mmのワンピースで年間通して潜ることも可能です。冬場の特に寒い時にはフードベストなどを併用し、ボートコートなどで船上での防寒対策をしっかりしましょう。

寒がりだけど、冬場にもダイビングしたいという方、特に日本本土で冬場に潜る方は、ドライスーツも必要になるでしょう。ドライスーツはネックシール(首周りのゴム)やリストシール(手首周りのゴム)がフィットしていないと水漏れを起こしますし、逆にネックシールがキツすぎると苦しいだけでなく、ひどい場合には頸動脈洞症候群という命に関わる障害を引き起こしかねません。これはウエットスーツでも起こり得ることですので注意が必要です。

 

優先順位3位:マスク(目の悪い人限定)

 

20年ほど前なら視力に問題がある方は自前のマスクを作ることは必要不可欠でした。今のようにワンデイなどの安価なコンタクトレンズは当時はなく、コンタクトレンズといえばソフトでもハードでも結構高価でしたので、特にハードレンズではマスククリアすればまず間違いなく流れます。したがって、度付きのレンズを合わせたマスクを作るのが必須でした。昨今はコンタクトも安価になったので、ワンデイなどのコンタクトをつけたままでレンタルのマスクを使っても十分かもしれません。ただし、水中で万一コンタクトを流してしまうと急に視界の低下を招いてしまいパニックに陥るケースもないとはいえませんので注意が必要です。またシニアダイバーには遠近両用のレンズなどもあります。老眼対策としては研究者などは100均のシニアレンズなどを自力でマスクの上につけてみたり、当店の顧客には100均の虫メガネをポケットに忍ばせたり、いろいろ工夫してらっしゃいます。

さて視力に問題がない方でも衛生上の観点絡みたら先ほどのマウスピースと同様、口にするほどのものではないとしても、目や鼻を覆う道具ですので、自分専用のものを持っていた方がいいに決まっているのはご理解いただけると思います。

 

優先順位4位:ダイビングコンピューター

 

当店ではダイビングコンピューターをお持ちでない方には、安心安全の観点から無料でお貸ししております。が、できればダイビングコンピューターだけは安いものでも構いませんので自前のものを持っていたいものです。

ダイビングコンピューターは決してシェアしてはなりません。基本的に一人一台必ず持つべきものです。ダイビングコンピュータをシェアすると、減圧アルゴリズムの計算がめちゃくちゃになってしまい、ダイバーの体内窒素のモニタリングが正しくできなくなってしまうためです。当店がレンタルで貸し出す場合も、必ず残留窒素(体内に残っている余剰不活性ガス)がクリアされている状態で貸し出します。

次にダイビングコンピューターはメーカーやモデルによって性能や操作系統が千差万別で、ただダイビングして減圧が出ないように管理するだけならマニュアルなんて見なくても使うことはできるのですが、ログブックを呼び出すとか、海外に行った時に現地時間に合わせるとか、エンリッチの酸素濃度設定するとかの高度な設定になると、自分でも始めて触るダイビングコンピュータではマニュアルなしにはお手上げです。

特に大事なのがある程度のスペックのダイビングコンピュータでは自分でセイフティレベルを選べるところです。ダイビング講習で勉強したと思いますが、減圧症を引き起こしやすい体質は厳然として存在し、男性より女性、体脂肪率が高い、身体障がいがある、などが減圧症のリスクを高めます。また潜水環境的にリスクを高めるファクターとしては、低水温や重労働などがあります。そういった条件に応じて自分でセイフティレベルを設定することができるのですが、その機能を使いこなそうと思ったらやっぱり自前のダイビングコンピュータを購入してその機能と操作に習熟すべきなのです。

さて、ヴィアマーレオススメのダイビングコンピュータですが、まずはBismのDiveDemoシリーズ。ソーラー充電なので基本メンテナンスフリー。まぁ自分らのようなハードユーザーはたまにOリング交換には出したりしますが通常のレジャーダイバーなら一生ものかもです。機能にしてもテクニカルダイビングなどに行かない限りは必要十分なスペックで、フリーダイバーにもオススメです。

次にMaresのダイビングコンピューター群。他のメーカーは内部モジュールは外注が多いのですが、Maresのダイビングコンピューターは全てオリジナルモデルです。特にフラッグシップモデルの「ジーニアス。」自分もMares Horizonを始めてからサブ・コンピュータとして導入しましたが、大型のカラーモニターで視認性が最高です。充電式なのでメンテナンスフリーなのはもちろん、別売のLED タンクモジュールをレギュレーターに装着すれば減圧情報も手元で確認でます。

その他にも6種類ほどのモデルがありますが、一番リーズナブルなモデルの「パック プロ プラス」も電池式ながら電池交換が自分でできるので経済的です。

 

優先順位5位:フィン&ブーツ

フィンのセレクションといえばおそらくダイバーにとって尽きないテーマです。自分にとって最高のフィンに出会えればそれからのダイビング・ライフが充実するというものです。

認定ダイバーならすでにご存知でしょうが、フィンには大きく分けてプラスチックフィンとゴムフィン。そしてそれぞれにフルフットタイプとストラップタイプ、大きく4種類に分けられます。

欧米ではプラスチックフィンのストラップタイプがほぼシェア100%ですが、日本ではゴムフィンのシェアも多く、特にインストラクターなどプロフェッショナルには根強い人気があります。。

ちなみに自分は1983年にスクーバを始めた当初はイタリア製のロンディン・フロートというゴムフィンを使っていました。学生時代はずーっと最初のロンディンを使ってたかな?当時ベテランダイバーというとSプロのジェットフィンが定番でしたが、あの超硬いフィンは一度履いただけでもう2度と使いたいとは思いませんでした。その後自分のダイビングライフでジェットフィンを使ったことはほとんど皆無です。最近Muraji Tuneのオレンジジェットフィンをドライスーツの時にはときどき使ってるぐらいかな(笑)というわけで、その後はずーっと基本GULLのミューです。一時期ミュー・ワープとかも使ってましたが、やっぱり自分的には基本的なチューンのミューが一番です。しかも冬場以外は素足です。基本ブーツを履いたままだと気持ち悪くて嫌いなのでした。でも皆さんにとってもそれが正しいとは限らないのがフィン選択の難しいところ。

まずはストラップタイプのプラスチックフィンがビギナーには最も使いやすいと思われますので、そこから始めて、経験を積んできたら、当店にあるさまざまなタイプのフィンをレンタルして使ってみるとか、ダイビング仲間とフィンを交換したりして、自分にぴったりのフィンを探していけばいいと思います。

 

優先順位6位:レギュレーター&BC

 

いわゆる重器材。水中活動においてはいわゆる「生命維持装置」ですので本来なら自分で持っていて然るべき器材ですが、自前で持つとなるともちろんピンキリではありますが、それなりの出費になる器材ですし、使用頻度が低いほどパーツの劣化は激しくなり、メンテナンス費用もバカになりません、年間で1、2回、ダイブ数にしてトータル20ダイブ程度なら、レンタル器材を利用するのも選択肢の一つです。ただし信頼のできるダイビングサービス限定。使用する前には自身で必ず作動チェックを怠らないようにしましょう。

レギュレーターにしてもBCにしてもさまざまな種類のものが流通しています。

もしご購入の際にはぜひ一度ご相談いただけたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 
 
 

 

この記事を書いた人

案納昭則

潜水歴四十年、総本数12000本を超える現役のSSI(スクーバ・スクール・インターナショナル)インストラクターでありJPS所属の職業写真家。
2003年にNHK「趣味悠々〜水中散歩を楽しもう(全7回)」講師を担当。上智大学外国語学部フランス語学科中退。
NPO法人沖縄県ダイビング安全対策協議会事務局長を歴任。

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