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200%楽しくなるダイビング!中性浮力を極める。

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中性浮力! ぶっちゃけそれなりに潜り込めばなんとなくそれなりに取得できるスキルではあります。

逆にいえば、一朝一夕で習得できる技術でもありません。

エントリーレベルのCカードを取得したところで、こう言っては元も子もありませんが、そもそもO/W講習程度で中性浮力を習得できる人はまずいないでしょう。ダイビングのエントリーレベルの講習の質の低下についてはまたそのうち別の機会でお話ししたいところではありますが、仮にたった中2日とか中3日のエントリーレベルのダイビング講習で中性浮力のコツを仮になんとなく掴めたとしても、取得後1年も経てば何も覚えてないでしょう。そしてそのルーティンを繰り返していると、そのうちダイビングの楽しみもどんどん薄れていってしまうものです。

断言します!!

ダイビングを始めて短期間の間に集中して継続トレーニングを受け、中性浮力の感覚をある程度、ひとたび自分のものにしてさえしまえば、おそらくダイビングというアクティビティーへの魔力からは一生逃れなくなるでしょう。中性浮力の獲得こそが、あなたのダイビングライフの吉となるか凶となるか!その境目かもしれないのです。ちょっとビビらせてしまったかもしれませんが、中性浮力こそがダイビングのスキルの根幹と言っても過言ではないのです。そしてその極意を取得すれば、あなたはもうダイビングにのめり込んでしまうでしょう。その覚悟をもってこれ以降の記事をご覧ください。(笑)

 

フィン・ピポット

フィン・ピポットは、ダイビングのエントリーレベル講習、少なくともO/W講習ならとりあえずは一度は体験してるスキル?といか今やただの体験??なのではないでしょうか?本来ならここは教える側としてはしっかり教えたいとこなのですが、昨今の中2日とか3日でO/Wを終了させるという、腐り切った日本のダイビング業界の流れの中ではなかなか十分な時間をとって教えられないというのが、実は現実です。あ、申し訳ない。また愚痴が出ちゃいました。

フィンピポットでしたね(⌒-⌒; ) 

これは中性浮力の感覚を体で覚えてもらうための重要なスキルです。

このスキルの目標は、呼吸のタイミングと浮力の増減のタイミングに微妙なズレがあることを体感し、そのタイムラグを調整するようになれることです。

フィンピポットのスキルではまずは水底に腹這いになって安静呼吸をするところから始まります。少しずつBCに給気しながらまずは「息を吸ったらゆっくりと浮き始める」ところまで給気します。浮き始めたと思ったらすかさず息をゆっくりと吐きます。一気に水底に沈むようならもう少し給気しましょう。それを何度か繰り返すと、息を吸うと一拍おいて体が浮き始め、浮き始めたと思ったタイミングで息を吐くと、ゆっくりと体が沈み始めるというタイミングに至ります。これが中性浮力の状態です。息を吸うと上体が浮き始め、浮いちゃう〜のタイミングで息を吐くと今度はゆっくりと体が沈み始める。それを意識することができればまずはエントリーレベルでの中性浮力状態の「気づき」です。

余談ですが、インチキラクター(素人インストラクター)の指導でありがちなオーバーウェイト環境(ウェイトが重すぎる環境)ではこの感覚を獲得することは不可能です。なのでショップと、インストラクターの選択は極めて重要ということです。ちゃんと潜れるダイバーになろうと思うならいわゆる「安かろう悪かろう」は避けるべきでしょう。

 

中性浮力に関するSSIの動画はこちら

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パワーインフレーターが使えない場合のオーラルによる中性浮力のスキル動画はこちら

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「肺のトリミング」を意識した中性浮力を維持したままの水中散歩

 

フィン・ピポットで中性浮力が何となくわかってきたら次は中性浮力を維持したまま自由に水中散歩を楽しめるようになることです。

フィンピポットで中性不良が取れたと思ったら、浮き始めたタイミングでそのまま泳ぎ始めてみましょう。あまり水底を離れなければそのまま浮くことなく泳ぎ始めることができるでしょう。

もし水底から離れすぎて、浮力がつき始めたと感じたら、とりあえずは息を出来る限り吐いて少し我慢してみます。これで少しでも沈み始めればしめたもの。次に吸気した時にまた浮いてくるようならちょっとだけBCから排気します。これでおそらくその水深をキープしている限りは、しばらくはBCの操作をしなくても呼吸の仕方を微妙にコントロールすることで中性浮力は維持できます。これが「肺のトリミング」です。

しかしながら水深が浅い方へ移動すれば当然浮力は大きくプラスになりますし、より深い方へ移動すれば浮力は大きくマイナスになります。あるいは同じ水深であってもそれなりの時間が経過すれば、シリンダー内の空気の消費によって、消費した空気の分だけシリンダー自体が軽くなってしまうので、浮力は徐々にプラスになってきて、いつか肺のトリミングによる調整には限界が出てきます。その場合には都度、最低限のBCへの吸排気を行って調整します。

 

 

ホバリング

ここまでマスターしたら、次にホバリングにチャレンジしてみましょう。

ホバリングとはいわゆるヘリコプターの「ホバリング」のように、水中で手足を全く動かすことなく、肺のトリミングだけで一定水深を維持する中性浮力の究極のスキルです。

ここまで来たら自分が適正ウェイトで中性浮力を維持できる「肺のトリミング」はある程度習得していることでしょう。

このスキルはある程度深い水深の方が練習しやすいです。なぜなら浅ければ浅いほど、微妙な水深の変化に伴う浮力の変化がより大きくなるため(ボイルの法則、)スキルの習得はより困難になるのです。従って当店では最低10m程度の水深で行うことが多いですね。従ってボトム12〜15mのところから少し浮上した10m程度の中層で練習します。

まずはボトムでフィンピポットで中性浮力を作ります。その状態から少しずつ浮上してフィンキックしてもボトムに決して当たらない程度の水深まで浮上、この際には多少BCから排気する必要があるでしょう。排気しすぎるとまた落ちてしまうので、自分の肺のトリミングと相談しながらゆっくりと浮上します。

さて目的の水深で中性浮力が取れました。ここからがホバリングのスキルです。

ここまでの過程で自分の呼吸と実際の浮力の増減にタイムラグがあることはある程度把握できてると思います。従って、浮きそうになる自分を感じてあらかじめ息を吐きはじめる、沈みそうな自分を感じてあらかじめ息を吸いはじめる。そうすることで手足を動かすことなく同じ水深でピタッとホバリングすることができるようになります。

これでホバリングのスキルは完成です。その気になれば誰でも水中浮揚は自由自在。最近新興宗教が話題になってますが、麻原彰晃なんて目じゃありません!

ここまでくれば晴れて免許皆伝です。

 

 

SSIパーフェクト・ボイヤンシー受講のススメ!

 

そこでぜひ初級者講習を受講後、なるべく速やかにパーフェクト・ボイヤンシー・スペシャリティー・コースの受講を強くお勧めします。

パーフェクト・ボイヤンシーSPコースは中性浮力の習得に特化したスペシャリティー・コース。

あなたも中性浮力を極めて思いのまま水中を快適に楽しめるスキルを身につきましょう。

お恥ずかしながら、今の腐りきったダイビング業界において、オープンウォーターダイバーなんて30年前に比べたら体験ダイバーに毛が生えた程度です。それでもコンスタントに潜りに来れるならまだまだ上達の可能性はありますが、オープンウォーター取得後出来るだけ早いうちに各種スペシャリティーコースを受講して、経験を重ねることが上達の近道です。

みなさんもぜひ積極的にスキル向上を目指しましょう。

ヴィアマーレはSSIショップですが、SSI以外のPADIやNAUIさんからのクロスオーバーも無料で行なっております。

今、時代はSSI!SSIならダイビングがもっともっと楽しくなります。

あなたもぜひSSIファミリーに!

 

 

この記事を書いた人

案納昭則

潜水歴四十年、総本数12000本を超える現役のSSI(スクーバ・スクール・インターナショナル)インストラクターでありJPS所属の職業写真家。
2003年にNHK「趣味悠々〜水中散歩を楽しもう(全7回)」講師を担当。上智大学外国語学部フランス語学科中退。
NPO法人沖縄県ダイビング安全対策協議会事務局長を歴任。

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