Maresは、スキー、テニスなど高機能で高品質なスポーツ用品を手掛けるグローバルトップブランド「HEAD」のグループ企業としてウォータースポーツ部門を担い、70年以上の歴史を持つダイビング機材メーカーです。ウォータースポーツ部門には、Maresのほかにダイビング指導団体のSSI(Scuba Schools International)があります。近年、CCR(Closed Circuit Rebreather)の専門メーカーであったrEvo社をグループ化して、テクニカルダイバーのみならず、レジャーダイバーも気軽に使用できる、より安心、安全で快適な「スポーツリブリーザー」として、新たにSCR(Semi-closed Circuit Rebreather)の開発に着手しました。それこそがMares HORIZON SCRなのです。

リブリーザーを安全に使用するためには、そのためのトレーニングが必要になります。これに関しては、業界最先端のe-ラーニングをはじめ、ダイバートレーニングにたくさんのノウハウを持ったSSIのシステムを利用して、安全にホライゾンを学べるコースを整えました。

ヴィアマーレは現在、沖縄唯一のホライゾンセンターです。

リブリーザー　RE（再び）BREATH（呼吸する）

　一般的なオープンサーキット（SCUBA）のシステムであるシリンダーから供給されたガス（空気等）を全て廃棄するのではなく、吐いたガスを循環させ再利用して呼吸をするのがリブリーザーのシステム。これまでのリブリーザーは一部のテクニカルダイバーの使用に限定されていましたが、一般のレジャーダイバーでもより簡単にアプローチすることを可能にしたのが、このMares HORIZON SCRなのです。

・静かで排気の泡がほとんど出ない

　リブリーザーの最大の特徴は、呼吸音が静かで吐いたガスの泡がほとんど外に出ないことです。オープンサーキットのレギュレーターとは違い、吐いた息はブリージングホースを通ってユニット内で再利用されるため、呼吸音が非常に静かです。泡は全く出ないわけではなくて、少量でかつユニットの背面から出ます。このため、水中生物を驚かせずに近づくことができるので、水中撮影や生物の観察には圧倒的なアドバンテージがあります。

・ダイビング時間の延長

　ホライゾンはオープンサーキットダイビングと比較して、3〜8倍の長いダイビング時間を提供します。ダイバーが素晴らしい水中環境を満喫するための十分な時間を与えます。

・軽量でコンパクトなユニット

　ホライゾンにはSCUBAシステムフルセット（REGULATOR、BC、OCTPUS、ダイブコンピュータ）に相当する機材が全て含まれています。ユニットは、高さ54cm、幅40cm、厚さ22cmで重さは12kg。シリンダーが不要なので持ち運びもコンパクトです。（シリンダーは基本レンタルになります）

・呼吸ガスやシリンダーの選択

　呼吸ガスのシリンダーを自由に選ぶことができるのもホライゾンのメリットです。接続するガスは標準的なナイトロックスを使用するため、海外のリゾートやダイブサファリはもちろん、日本国内でもかなり普及してきましたのでどこでも容易に手に入れることができます。ダイビングスタイルや予定する水深・ダイブシステムによってシリンダーのサイズやナイトロックス%（O2の割合）を選択することが可能です。面倒なシリンダーの持ち運びや管理、チャージ施設を探す手間はありません。

・ホライゾンで潜るのは簡単

　ホライゾンで潜るためにはSSIが用意する「SSI HORIZON SCR DIVERコース」を受講する必要があります。しかしこのコースはオープンサーキットとナイトロックスダイビングの知識に基づいて構築されており、デジタルラーニングを取り入れたSSIシステムによって、学習することがとても容易になっています。

・自然で快適な呼吸

　オープンサーキットの場合、レギュレーターから呼吸するガスは通常冷えて乾いています。高圧ガスを充填する際には必ず熱を帯びて乾燥し、かつ減圧する際には冷却されるからです。ホライゾンの場合、吐いた息はユニット内で循環して二酸化炭素が吸収され、その過程で温かく潤いを持ったガスとなります。このため喉が乾きにくく身体が冷えにくいため長時間のダイビングでも非常に快適です。

　またユニットの形状は人間工学に基づいたデザインで設計されています。水中でトリムがとりやすくダイバーは自然でリラックスした理想的なダイビングポジションがとれるのです。

・安全なシステム

　ホライゾンでは複数のバックアップが用意されたセイフティシステムを使用して、安全性を最大化するように設計されています。

　ユニットに問題があった場合の警告は、コントローラーに加えてHUP（ヘッド・アップ・ディスプレイ、ダイバーの目の前にセットされたLED警告灯）にも表示されます。万が一電子回路に異常があった場合、ダイバーはBOV（ベイル・アウト・バルブ）に自動的に切り替わり、オープンサーキットでガスが吸うようになります。さらにBOVにも異常があった場合にはシリンダーに接続された2NDステージから直接呼吸することができるというダブル・バックアップとなっています。コントローラーはダイブコンピューター機能に加えユニット内の酸素量や、スクラバーの残り時間等、ダイビング中の全てを自動で演算し、モニターしています。

・準備が簡単で使いやすい

　ホライゾンの最大の特徴は信じられないくらいの使いやすさです。

　セットアップはとても簡単です。まずユニットにスクラバー（二酸化炭素吸着剤）をセットします。1STステージをシリンダーに取り付け、ユニットに接続したら、その後は、コントローラーのプレジャンプチェックの指示に従えばOKです。

　ホライゾンはハイブリッドSCRなので、潜水中は、ガスの追加等のほとんどのコントロールを自動で行なってくれます。

・HORIZONでダイビングするための準備

　ホライゾンで潜るためには、まずは「SSI HORIZON SCR DIVERコース」を受講しましょう。コースに参加するためには、各指導団体のオープンウォーターレベルから受講が可能ですが、EAN40SPとディープダイビングSPの認定と24本以上のダイビング経験が必要です。

　上のホライゾン講習のリンクからお進みください。